Studio移行時のDNS設定ミスによるメール不達トラブルの調査・復旧
Project Overview
Studio移行後にWebサイトは表示されるがメールが届かなくなったトラブルを、MXレコード・TTL設定の調査と修正により数時間以内に解消。
案件概要
弊社では、Studioなどのノーコードツールを利用してWeb制作を行っているデザイナー様向けに、ドメイン・ネームサーバーのレコード設定変更などの技術支援サポートを行っております。
今回は、Studioへのサイトリニューアル移転時に「Webサイトは正常に表示されているのに、メールが届かなくなってしまった」というご相談をいただきました。
課題
このようなメールのトラブルは、サイト移転時にネームサーバーのレコード情報を変更した際に非常によく発生します。特に、レンタルサーバーを利用しており、ルートドメイン(ネイキッドドメイン)でWebサイトを公開していた場合に起こりやすい現象です。
ルートドメインとは、www.example.com のような「wwwあり」ではなく、example.com のような「wwwなし」のドメインを指します。
なぜメールが届かなくなるのか?
既存の設定で、MXレコードの向き先が example.com などのルートドメインに指定されていることがあります。この状態で、Webサイトを表示するためにルートドメインのAレコードをStudioのIPアドレスに変更してしまうと、MXレコードが参照している先も一緒にStudioへ向いてしまいます。
結果として、メールサーバー機能を持たないStudioにメールが配送されようとしてエラーになり、メールが受信できなくなってしまいます。
Studio自体にはメールサーバーの機能が提供されていないため、独自ドメインでメールを引き続き利用したい場合は、既存のレンタルサーバーやGoogle Workspace、ドメインレジストラ提供のメールサービスなどを併用し、利用するメールサーバーに向けた正しいMXレコードを設定する必要があります。
DNSの仕組みを深く理解せずに設定を変更すると、サイトが閲覧できなくなったり、社内のメールシステムが停止したりと、復旧が難しくなるリスクがあります。
解決策
弊社では、万が一のトラブル時にも即座に元の状態へ復旧できるよう、事前準備を徹底しています。具体的には、設定変更を行う前にDNSの「TTL(Time To Live)」の値を5分(300秒)などの短い時間に変更します。
TTLを短くすることで、世界中のDNSサーバーにキャッシュ(古い情報)が残る時間を最小限に抑えられます。これにより、Studioへの切り替えをスムーズに行い、もし異常があった際の「切り戻し」も迅速に行うことが可能になります。
今回は事前調査をスムーズに行えたこともあり、ご依頼いただいてから数時間以内に問題を解消し、WebサイトもメールもMXレコードを正しい向き先に修正することで正常に稼働する状態へ復旧させることができました。
お困りの際はお早めにご相談ください
ご自身で設定を変更してしまい、元の状態がわからなくなってしまうと、復旧に時間がかかるケースがございます。しばらく運用されていたドメインであれば、過去のDNSレコード履歴を弊社で調査・復元できる可能性もございますので、少しでも不安を感じたらそのままにせず、お早めにご相談ください。
弊社の技術支援は、単なる「代行作業」ではなく、デザイナー様ご自身が次回以降、安全かつ自信を持って対応できるようになるための「サポート」を目的としております。Web制作に集中していただくためにも、インフラ周りでお困りの際はぜひお気軽にお問い合わせください。